めまいを起こす病気と治療法

めまいを起こす気になる病気

つい軽く考えがちなめまいの症状ですが、そこには意外な病気が潜んでいることも少なくありません。

中には命にかかわる病気が原因ということもあります。

めまいを引き起こす病気にはどのようなものがあるのでしょうか?

メニエール病

何の前触れもなく、吐き気を伴う激しい回転性のめまいに加え、耳鳴り、難聴、耳が塞がった感じなどの症状が繰り返し襲ってくるのがメニエール病です。

厚生労働省の特定疾患に指定されている難病で、頭を動かすとさらに症状がひどくなるため、発作が起きている間は歩くことさえできなくなります。

発作はだいたい30分から数時間続き、眼球がぐるぐるまわっているのが確認できるのが特徴です。

また、めまいのほかに冷や汗、顔が蒼白になる、脈が早くなるなどの症状が現れることもあります。

30代から40代後半の女性に多くみられ、その原因は内耳に起きる内リンパ水腫と言われていますが、なぜ内リンパ水腫が発症するかは不明です。

あわせて読みたい
メニエール病の気になる症状と治療方法メニエール病は突然やってくる病気。めまいの症状がある人の約5~10%ほどがこのメニエール病を発症していると言われていて、同時に吐き気や耳鳴りなどを併発します。原因は耳の内耳が水膨れを起こすことと言われていて、早期発見と治療が重要です。...

前庭神経炎

吐き気、嘔吐を伴う激しい回転性めまいが突然起きる前庭神経炎

回転性めまいは1~3日でおおむね治まることが多いようです。

強い回転性めまいの発作は繰り返されることはありませんが、体を動かしたり、歩いたりするときにふらつきを感じる症状は数週間から数ヶ月としばらく続くようです。

メニエール病との大きな違いは、耳鳴り、難聴の症状が現れないことです。

原因はまだ解明されていませんが、発作を起こす前に「風邪」のような症例が多くみられることから、ウイルス感染によるものという説が有力です。

あわせて読みたい
前庭神経炎の気になる症状と治療方法前庭神経炎とはあまり聞きなれない病気ですが、強い回転性のめまいが突然起きてしまいます。前触れもなく、しかも症状が強く現れるために不安に感じますが、早期の治療で症状も治まるので、もしかしたらと思ったらすぐに専門医を受診しましょう。...

自律神経失調症

体が活動的な時に働く交感神経とリラックスしている時に働く副交感神経から成り立つ自律神経のバランスが崩れることによって起きるのが自律神経失調症です。

原因は、ホルモン分泌の異常、不規則な生活習慣などのほか、最近はストレスの影響により交感神経が過度に働き、自律神経失調症になってしまうというケースも多いようです。

めまい、血圧の急激な変化、耳鳴り、吐き気、頭痛などの全身に身体的症状が現れるほか、不安感やイライラ、うつな気分になるなどの精神的な症状が見られこともあります。

あわせて読みたい
自律神経失調症の気になる症状と治療方法自律神経失調症の場合めまいの他にも不定愁訴があるため、辛い思いをしている人も多いようです。この病気の主な原因は精神的なストレスで、治療にも精神系の薬が利用されていますが、それと共に自ら心を軽くしてあげることも大切と言われています。...

更年期障害

エストロゲンなどのホルモン分泌量の低下により、体内ホルモンのバランスが崩れるのが更年期障害です。

この病気の代表的は症状としては不眠や動悸、顔のほてりといったものがあげられますが、更年期障害の症状としてめまいを訴える女性も少なくありません。

これはホルモンバランスの崩れが血圧にも影響を及ぼし、脳へ流れる血流が低下してめまいを起こすからと言われています。

あわせて読みたい
更年期障害の気になる症状と治療方法女性に誰しも起きる更年期障害、人によってはめまいやほてり、イライラなど多くの不定愁訴によって辛い日々を過ごしている場合があります。ここではこのような更年期障害の症状、原因、治療について解説していますので、是非症状の解消にお役立て下さい。...



聴神経腫瘍

聴神経の周りを被っているシュワン細胞から発生する良性腫瘍の一種です。

転移の心配はなく、腫瘍はその場で徐々にゆっくりと成長するため、症状があらわれるまで数年かかるケースも多いようです。

ほとんどが片側だけの難聴、耳鳴り、動揺性のめまいなどの症状により病気が発見されますが、大きくなると顔面神経や脳を圧迫するようになり、顔面のしびれ、歩行障害などを発症することもあります。

あわせて読みたい
聴神経腫瘍の気になる症状と治療方法聴神経腫瘍とは脳腫瘍の中でも4番目に多い腫瘍で、めまいや耳鳴り、耳の聞こえが悪くなる症状を引き起こします。ただ、良性の腫瘍でしかも非常にゆっくりとしか大きくならないため、治療を急ぐ必要は無いと言われています。...

脳血管障害

脳の血管が詰まったり、破れたりすることで脳の機能に障害をきたすのが脳血管障害です。

代表的な病気には脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などがありますが、中でも脳血管障害の約6割を占めるのが脳梗塞で、その脳梗塞の前兆として考えられるのがめまいです。

特に小脳や脳幹が詰まると強いめまいを感じたり、めまいが2~3時間続くなどの特徴があげられます。

また、脳梗塞などの脳血管障害では、めまいの他に手足のしびれやろれつが回らないなど、さまざまな症状も現れるので注意が必要です。

あわせて読みたい
脳血管障害の気になる症状と治療方法脳血管障害を発症すると突然血管が破裂するなどの発作が起きますが、実は前兆としてめまいや立ちくらみ、手足のしびれなどの症状が出ているはずです!それらを見過ごさないで、早期治療によって普通の生活を取り戻しましょう。...

椎骨脳底動脈循環不全

脳幹や小脳に血液を送っている頸骨動脈および脳底動脈が、動脈硬化などにより血流を妨げられることで起こるのが椎骨脳底動脈循環不全です。

首を動かすことで頸骨動脈や脳底動脈が圧迫され、一過性の脳虚血発作によるめまいを生じます。

良性発作性頭位めまい症と類似している点もありますが、めまいの続く時間が数分から数時間と長く、難聴や耳鳴りなどの耳の症状が現れないのが特徴といえます。

ほとんどの場合が良性ですが、舌のもつれや視野の狭窄などがある場合は脳梗塞の可能性も考慮しなければなりません。

あわせて読みたい
椎骨脳底動脈循環不全の気になる症状と治療方法椎骨脳底動脈循環不全は、脳への血流が悪くなることが原因で起き、症状としてめまいや視力低下など、ひどくなると手足のしびれやろれつが回らないなど脳梗塞の前兆が現れます。これらの症状が出たら躊躇せずに専門医を受診し、早期に治療を始めましょう。...

うつ病

今まで楽しいと思っていたことに興味が持てない、やる気がでない、人と会いたくないなど、精神的な病気と思われがちなうつ病ですが、様々な身体的症状も多く見られます。

中でもめまいの症状を訴える患者さんは意外に多く、その理由はまだ正確には分かっていません。

うつの心理的症状が交感神経に過度の影響を与えていることが関係している他、セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内神経伝達物質の低下によって、平衡機能にも影響が出るということが分かってきています。

精神的な症状より身体的な症状が強く現れる仮面うつ病では、特にめまい感を強く感じる患者さんが多いようです。

あわせて読みたい
うつ病の気になる症状と治療方法うつ病には様々な症状が出ますが、めまいもその一つです。ただ原因は精神的なところにあるため、実際にどの部分が悪いという医学的な理由が無く、治療には薬物療法と心理療法などを組合せ、患者さんのペースで進めて行くことが大切になります。...

パニック障害

突然、過度な不安や恐怖感に襲われ、動悸や発汗、頻脈、震えなど、さまざまな身体的症状が現れるのがパニック障害で、この身体的症状の1つにめまいがあります。

パニック障害は、発作を起こすと交感神経と副交感神経のバランスが崩れ、その結果、血圧が異常をきたすこととなりめまいを引き起こします。

パニック障害は検査をしても異常が見つからないのに、その症状が繰り返されるという特徴があり、原因不明のめまいが続く場合はパニック障害の可能性も考えられるでしょう。

あわせて読みたい
パニック障害の気になる症状と治療方法パニック障害は20代~30代の世代に多い心の病気で、めまいや息苦しさ、動悸などの症状を突然引き起こすため、強い恐怖心を感じてしまいます。体は元気なのにこんな症状が出るようになったら、早く専門医の治療を受け心を楽にしてあげましょう。...

ハント症候群

別名、耳性帯状疱疹とも呼ばれるハント症候群(ラムゼイハント症候群)は、潜伏感染していた水痘・帯状疱疹ウイルスがある日突然活性化することにより帯状疱疹を起こす病気です。

耳周囲や耳後方に痛みと共に水疱やかさぶたが生じ、ウイルスが顔面神経や内耳の神経に及ぶと顔面麻痺や耳鳴り、めまいなどの症状も現れます。

あわせて読みたい
ハント症候群の気になる症状と治療方法もしかしてハント症候群?と疑ったらすぐに耳鼻咽喉科を受診しましょう。症状として顔面麻痺や顔のゆがみと共にに、耳の中や後に痛みの強い水疱が出来ているはずです。早期に治療を始めれば、顔面麻痺やめまいも完治しやすくなりますよ!...

慢性中耳炎

急性中耳炎などで鼓膜にできた穴に、細菌やウイルスが感染して引き起こされるのが慢性的中耳炎です。

耳だれ(耳漏)や耳鳴り、穿孔のために生じる伝音難聴が主な症状ですが、炎症が内耳まで及ぶと持続性のめまいが起きることもあります。

多くの場合痛みはありませんが、症状が進むと頭痛や耳の痛みを生じることもあります。

あわせて読みたい
慢性中耳炎の気になる症状と治療方法急性の中耳炎を繰り返してしまうと慢性化してしまい、慢性中耳炎になってしまいます。慢性になることで鼓膜に穴が開いた状態になるので、難聴のほかめまいなども起こしてしまいます。症状が進まないようにするためにも、早期に治療をすることが大切です。...